「そういう問題じゃない」 「ごめん。あ、ほら。これあげるからさ、許して」 伊織は笑って制服のポケットから一つ可愛い包みの飴を取り出した。 「はいはい、ありがとう」 「数学頑張って」 あと数分で5限目が始まるというところで伊織は自分の教室に戻っていった。そして入れ替わりに先生がきて授業が始まる。 ―――――――伊織に彼女ができたと知らされたのは、数週間前の帰り道のことだった。