お化け役、私出来るかな……上手く驚かせる自信ないけど、やるしかないよね。
なんて考えていると『名簿番号34番!』米原君に自分の番号を呼ばれた。何担当になるんだろう、ドキドキしながら発表を待つ。
「森野は……、装飾担当で!」
「分かった!」
装飾担当か。お化け屋敷っぽい飾りを段ボールとか使って作ればいいんだよね。
私より先に装飾担当になったメンバーを見ると男女比は半々で、仲がいい子もいるから安心した。
クラスがざわつくなかどんどん他の子達の担当も決められていって、残り数人。
伊織君はまだ呼ばれてなくて、人数がうまってない担当は小道具か装飾。
……2分の1の確率で同じ担当になるってこと?それはまずい。
「えーっと。次は27番だから、伊織!」
伊織君の名前が呼ばれた瞬間、小道具と装飾担当の女子が目をギラつかせてボックスに念を送っている。
米原君が引いた担当は――。
「伊織は装飾担当、よろしくな」
伊織君が、装飾担当。その発表を聞いた女子の何人かは叫び、ショックで崩れ落ちる子もいた。



