「今日はLHRの時間でお化け屋敷の役割分担決めていきます!」


「今のとこ企画兼おばけ役担当、衣装担当、小道具担当、装飾担当に分かれてもらうつもりなんで」


学級長と副学級長が教壇に立って話を進めてくれる。早いなぁ、もう文化祭の時期か。


お化け屋敷やるってこと自体は夏休み前に決まってたけど、準備はこれから本格的に始める。


「で、担当の分け方ですが。公平に僕と美佳でくじを引いて決めます」


「「「ぇえー!!!」」」


学級長の米原君の言葉に、皆凄まじい剣幕で反応した。


「静かに!くじで決めた方が手っ取り早いし、誰々と組みたいから裏工作する人がでてくることもないでしょ?」


「僕らが今ここでくじを引けば公平ですよね、はい決定」


こういう決め方になった理由は、クラス全員察してるはずだ。伊織君と一緒の担当になりたい女子の間で戦争が起きるから。


担当が同じになれば準備の時間中一緒にいられるし、話しかけるチャンスもうまれる。