君と罪にキス【加筆修正・番外編追加】




そう言い訳して、いつの間にか開いていた2人との距離を埋めるために駆け寄った。


この関係がずっと変わらないといいな。


――――そうして秋、冬と季節を乗り越えて春になり、ついに俺達も中学生になった。


クラス発表のとき同じクラスの欄に名前があって2人して喜んだっけ。

これから身長が伸びるからと大きめのサイズを買ったせいで始めは着心地がよくなかったけど、それも慣れてきた。


友達もそれなりにできて、中学での生活にも大分慣れてきた頃。


入学当初からその整った顔立ちで伊織は注目を集めていたけど、人懐っこい性格なことも知られて更に熱視線を浴びるようになり、告白する女子が絶えなかった。


隣のクラスで可愛いと評判のあの子も、美人でモテる先輩からも。


けれど伊織は全ての告白を断っていた。


「伊織、C組の女子がお前の子と探してるらしい」


「あー、いいよ別に。部活に遅れるし」