「お前、吹奏楽部入るの?」
音楽室に入ろうとしたとき、不意にそんな声が聞こえてきた。
驚いて振り替えると、壁にもたれかかった不良っぽい金髪の男の人と目があった。
生まれてこの方、こういうタイプの人とは喋ったことがない。
何も返せずに固まっていると、向こうの方からこちらへやって来た。そして……
「やめた方が良いよ、今に地獄を見るから。音楽関係の部活に入りたいなら、『3年2組湖谷志弥』まで連絡したほうが、絶対特だと思うね」
そう呟くと、その人はふらふらと立ち去っていった。
それが、最初の出会い。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…