──1週間後
いよいよ生徒会選挙。
1番は佳奈でものすごい生徒を引き付けている。
「私はこの学校に貢献するために生徒会に入りたいと決心しました」
佳奈すごいなぁ。
みんなの前で話したりするの得意だから羨ましい。
「これで終わります」
パチパチパチ
講堂にたくさんの拍手が響き渡った。
次、あたし…だ…。
緊張するなぁ。
挨拶する朝礼台まで歩いていく。
「「寧々」」
「え?」
誰かが小声で呼んできた。
「「がんばれ」」
佳奈と祐介だった。
あたしは2人にうん、と目で合図した。
「私は生徒会に入って自分と学校を変えたいです」
鼓動がトクトクと速く音を立てている。
生徒全員の視線があたしに来ているのを感じる。
緊張しながらも最後の言葉を言う時がきた。
言うのは恥ずかしいけどこれは3人で考えた言葉。
「生徒会に入って城川会長を支えていきたっ…行きたいとおもいましゅっ」
や、やば。かんじゃった。
会場にいる人たちがざわざわとし始めた。
ちらっと城川くんの方に目をやると
真剣にあたしを見ていた。
恥ずかしながらも礼をして笑いと拍手が共に混じって生徒会選挙は幕を閉じた。