昼休みが楽しみすぎて授業なんて耳に入らなかった。
早く会いたい。
そうだ、隣のクラスだから迎えに行こっと。
キーンコーンカーンコーン
｢それじゃあ今日は終わりだ。しっかり復習しとけよ｣
よし！いこう！
｢ねぇ鈴宮さん、話したいことがあるの｣
数人の女子があたしを囲んだ。
｢あ、でも今からは…｣
｢大丈夫。城川くんには言ってるから。こっち来て｣
｢あ、ちょっ…｣
腕を引っ張られて歩き続けてついた場所は女子トイレ。
｢こっち来て｣
その瞬間、恐怖を感じた。
｢や、やだ！離して！｣
｢いいからこっちに来なさいよ！｣
バンッ！
閉じ込め…られた？
｢少しの間ここでじっとしてなさい｣
がんばって開けようとしてもびくともしない。
｢ここは外からしか開けられない掃除道具入れよ｣
｢家賃書かんないし、一生ここで暮せばー？｣
｢あはっ、それいいね！｣
女の子たちの笑い声が響き渡る。
｢翔太くんに近づいた罰よ｣
｢よくもみんなの城川くんを独り占めしてくれたわね｣
｢これでも飲んでな｣
バシャーン！
｢え…｣
冷たい液体が体中に染み込んでいく。
｢ふふっ、いい気味｣
笑い声が聞こえなくなっていく。
これって水だよね…。
｢なんで…｣