「はぁ、はぁ」
全力で走って門まであと少し。
早く、早く城川くんに会ってほんとのこと知りたい!
「きゃっ」
段差につまづいてこけそうになった。
危ないって思い目を瞑る。
だけどいつまでたっても痛みは襲ってこない。
「あっ…」
そう、城川くんが助けてくれたから。
「鈴宮さん大丈夫?」
ドキッ
「だ、大丈夫」
いつもみんなに向けてる偽りの笑顔だ。
周りに生徒がいたから裏の顔だったんだ。
あっ、城川くんに用事あったんだ!
「じゃあ俺行くね?段差には気をつけ…ってなんだよ!…やべっ」
城川くんの腕を引っ張って特別教室に向かった。
途中、本性出ちゃってたけど関係ない。
とにかく今は2人で話したい。
「城川くん!こっちだよ!」
「お、おいっ寧々!」