すると武山は、静かに私を抱き寄せた。 これは夢?現実? 私は、武山の胸の中に顔をうずくめた。 「ごめん。」 そう、武山は言った。 その声が、愛しくて… この感覚が、嬉しくて… 私は何もできへんかった。 武山はそっと私を離すと、歩いて行ってしまった。 私は呆然として、追いかける事もできへんかった。 ただ、会えたことが嬉しくて… 嬉しい気持ちでいっぱいで… 他のことを考える余裕なんかなかった。