ろ う そ く


私は絢音にすぐに報告した。


今思えば、のろけ話もいっぱいしたかも知れない。



お互い好きっていう気持ちはあっても、幼い私たちの間には“付き合う”という文字はでて来なかった。



ただ、好き。それだけ。

だけどそれ以上に思う気持ちはなくて。


付き合うとかは、もっともっと大人になってからの話やと思ってた。



4年生から5年生になっても、私と武山と絢音と金本の4人はいつも遊んでた。


学校でも一緒にいて、帰ってからも4人一緒に遊んだり。



毎日が楽しくて楽しくて仕方がなかった。



自分の欲望に素直になれて、無邪気に笑ってた。





こんな日々が、二度と来なくなるのも知らずに‥。