聖奈に謝ろう、そう決意して教室に入った。いつもなら席でくつろいでいる聖奈が今日はいなくて、すごく驚いた。
『どうしたの、華ちゃん?なにか困ってる?』
私の前に立って聞いてきたのは、イジメ問題のときの本庄さんが立っていた。あんなことがあったから、少し体がビクッと震えてしまったが、もう大丈夫、そう心に言い聞かせて、本庄さんに尋ねた。
「あのさ、聖奈見た?
いつもなら席に座って、なんかしてるんだけどさ、今日いないんだよね。」
『えっ!あ、そういえば華ちゃんが校長先生に呼び出されてからちょっとして、教室を出たまま帰ってきてないかもなあ……?
もしかしたらだけどね!』
私が呼び出されてから…?なんか用があったのか…
まあじゃあ謝るのは後で。謝るのはなるべく早くにしたかったんだけどなあ。
「本庄さん、ありがと!もうちょい探してみるね。」
まだ少し心配そうな顔をしていた本庄さんに笑顔を向けると、本庄さんも笑顔になった。
『役に立てなくてごめんね!』
そういう声が聞こえ、私はそんなことないと首を横に振った。



![【完】[短編]君の隣には彼がいるけど僕の上には君しかいない。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.799/img/book/genre1.png)