私はショックと同時に、全てが嫌になった。
「そんな… カンニングなんて… 期末の結果取り消しになったりしたら… もう嫌だよ、こんな仕事!」
そう言い残してその場から立ち去ろうとした。すると
ドンッ!
ものすごく大きい音が響き渡って、思わず横を向くとそこには、花巻の顔がどアップになっていた。
『バッカじゃねえの?こんな仕事とかいってるけど、これだってちゃんとした仕事。嫌でもやらなきゃいけないんだよ。
カンニングは重大な罪。まあいいわ。そんなにおまえがやりたくないっつうなら?別におまえがいなくても、智也とだって出来るんだし。嫌なら、さっさと辞めればいいじゃん。』
そう言うと、花巻はそれ以外になにも言わずに、歩いて行った。
さすがの智也もこれには驚いたようで、慌てて私に
『そんなことないよ?華は少し休んでてもいいからね?』
私を慰めるようにして、花巻を追いかけて行った。