ピンポーン
一回目ほど鳴らすのに緊張はしなかったけど、それでもズデーンと佇むこの家を前にすると、二回目といえど、緊張という感情が生まれた。
『待ってましたよ。』
ドアから顔を出した神崎さんの母親のその声には、期待の感情も混じっていたように思えた。
「失礼します」
私の進む道に迷いはなく、神崎さんのいる部屋に向かった。
母親は私の後ろで、
『どうぞ。入ってください。』
そう言われたので、その言葉通り、入りますよと声をかけてドアを開けた。
「期末テストが終わったので、訪れました。」
机に向かってい勉強をしている、神崎さんに向かって話しかけた。
机の方から振り向いて口角を上げて、こちらを見上げ、
『どうしたんですか?まさか〜、友達と協力すれば首位獲得可能、勉強すれば大丈夫。友情マジ最強とか甘いこと考えて、結果が返ってきた瞬間呆然。腰を抜かして、撤回してその甘すぎる考えを思い直したところですかね。
少しは考え、スウィートからビターにしたらどうなんだよ。なにも知らない無能どもが。』



![【完】[短編]君の隣には彼がいるけど僕の上には君しかいない。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.808/img/book/genre1.png)