【完】ライト・アンサー 〜正義が正しい答えとは限らない〜


本棚には参考書や小説がびっしり並んでいてその横にはグランドピアノ、机も大きいにもかかわらずちゃんと整理されていた。

その光景に驚いていた私は、お母さんにどうぞと手を出されたことで、我に返った。私は久しぶりということもあり緊張しながら口を開いた。

「乃愛ちゃん、久しぶり。元気だった?」

私はなるべく明るく振る舞い、呼び捨てで話しかけた。

その聞き覚えのある声に驚いたのか、パッと振り向いた。私がペコっとお辞儀をすると、乃愛ちゃんは

『華ちゃんだったっけ?久しぶり。あんま話したこともないけどどうしたの?あと、後ろの2人は誰?』

不登校の生徒とは思えないほど、フレンドリーな対応に少々戸惑いながらも、

「後ろの二人は花園中学校の転校生の右が花巻 飛鳥、左にいるのが諸星 智也。二人とも、正義感が異常に高い人。悪い人ではなさそうだか『で?要件は何?どうせ学校に来いとかでしょ?もう嫌だから。』」

2人の紹介をしている途中、神崎さんは私の言葉を遮ってきた。その勢いに私は圧倒されながらも、

「はい。学校にはあなたを必要としている人がいます。待っている人がいます。だからまた、この中学に戻ってきてくれませんか?」

私は素直に思っていることだけを彼女に伝えた。それでも彼女が折れることはなく、

『必要としている人は何?私が頭がいいから?待っている人は何?私がいないと困るから?そんなのは、そこら辺の天才でも集めればいい。私である必要はどこにもない。』

私はその言葉を聞いて、なにかがプツンと切れた。