諸星くんのその提案に対して花巻くんは、
『どうせ仕事が終わったら、この学校からも去るんだし、そんなに親しくなる必要はねーだろ。反対に一票。』
花巻君がそう言い放つと、諸星くんは嬉しそうな目からすごく悲しそうな目に変わった。
私は、『学校から去る』と言ったことを、どういうことなのか諸星くんに質問しようとしたけど、あまりに悲しそうな目をしていたから、なにも聞けなかった。
花巻くんの一言で沈黙が訪れた。その沈黙を破ったのは、花巻くん自身だった。
『わりぃ。俺もう帰るわ。智也は、まだここにいてもいいぞ。』
そう言って鞄を持つと、私の部屋を出て行った。諸星くんも花巻くんの背中を追って出て行こうとした。
「ありがとう。花巻くんにもよろしくね。」
私は諸星くんにそう言うと、ニヤッと笑ってから
『下着可愛かったよ。じゃあね!また明日!』
そうニコッと笑って、ドアを閉めて出て行った。
いやいや!!と思って私の着ている服を見ると、さっきまで着ていた制服から、いつも着ている部屋着に変わっていた。
「いやああああああああああーーーーーーー!!!!!!!」
誰もいない家に私の叫び声だけが、響き渡った。



![【完】[短編]君の隣には彼がいるけど僕の上には君しかいない。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.805/img/book/genre1.png)