思い出したかのようにして、手を叩き最後の最後の計画を話し始めた。


『とりあえず、自殺をしない場合も考えられたため、スナイパーも用意しておいた。念には念を。ただこっちの思惑通り、屋上から飛び降りてくれたおかげで、証拠を残す必要もなくなった。感謝しないとだな。』

助手席にはライフルを構えた、スナイパーが乗っていた。父さんは計画を話し終え、怪しげな笑みを浮かべてこちらを見た。

俺と智也も口を揃えて父さんに答えた。


「だな。」
『ですね。』

少しリラックスして考えてみるとあまりにも、金森華が気の毒すぎて笑えてきた。

「不運ですよね〜、金森 華。
金森家に生まれてきたがために、死ななきゃならなかったんだから。俺の彼女を〝暇潰し〟という理由で殺すからいけないんですよ。まあ、祖母よりはいい環境で死ねてるんだから幸運ですね。」

智也もその答えに乗っかった。