金森が飛び降りた後、クラス、というか全校生徒が余るものなく全員涙を流していた。
あまりに、突然のことにその場にいたマスコミや報道陣も呆然としている人が多かった。
そんな時、俺らは中学の裏口から父さんの待つ方へ向かった。しばらくすると、ひときわ目立つリムジンが止まっていた。
『どうぞ、花巻 飛鳥様、諸星 智也様。』
俺ら二人はメイドのような奴に頭を下げて、父さんのいる車に乗り込んだ。
運転席に座っている人が、出発をすると早速父さんが口を開いた。
『ハハハハハハハハハハハッッッ!ご苦労さんだった。流石だな、飛鳥。諸星くんもよくやったぞ。』
その言葉に頭を下げ、父さんの高笑いを合図に俺は涙を腕で拭い目薬を鞄にしまった。
「今回もお父様の思惑通りになりましたね。どこまでよんでらっしゃるのか、本当に怖くなりますよ。」
智也もうんうんと頷きながら、言葉を発した。