「教えてくれてありがとう、乃愛ちゃん!
智也、行こっか。」
智也の方を向くと智也も、あぁ、と頷いて決意したような目で、私と目を合わせた。
乃愛ちゃんも後ろで、両手をグーにして、私たち二人のことを、応援してくれてるようだし。
二人で体育館のドアを開けた。
そこには携帯をいじりながら、舞台の上で足を組みながら座っている、不破さんがいた。
いつものように若干、制服を着崩しているところは、さすが不破さんだ。
「来てくれてありがとう。
不破椿さん。」
こっちも緊張してるのがバレないように、なるべく堂々している。
だがきっと向こうはそれも、お見通しなんだろう。
「カンニング。
これは犯罪ともいえるでしょうね。幸い、期末テストだったから、良かったですよ。
でもこれが?高校や大学の入試だったとしたら、失格にもなりかねません。
あなたのしてきた努力も水の泡。だったら、今からこんなことしない方がいい。」
私が出来る限りの言葉を投げかけると、不破さんは携帯をポケットに投げ入れて、舞台の上から軽く飛び降りた。
そのまま腕を組みながら、こっちに歩み寄ってきながら、口を開いた。



![【完】[短編]君の隣には彼がいるけど僕の上には君しかいない。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.797/img/book/genre1.png)