不破椿説得まで、10分前まで迫ったときに、まさかの花巻が消える。
「はぁ……」
私が頭を抱えてると、隣の智也が話しかけた。
『もう10分前だし、そろそろ呼び出そっか。』
智也も明らかに戸惑ってる。それでも今回は、やるしかない。
重い足を放送室まで運んだ。
そして、私はボタンを押して話し始めた。
『二年の不破椿さん、長澤杏奈さん、10分後の11:30に、体育館までお越しください。問題撲滅委員会からあなた方にお話があります。
繰り返します。
二年の不破椿さん、長澤杏奈さん、10分後の11:30に、体育館までお越しください。問題撲滅委員会からあなた方にお話があります。』
放送室のドアを開けると、前には智也が立っていた。
「いよいよだね。」
私の心臓はバクバク音を鳴らしていた。智也は体育館の方向へと足を進めている。
その足を止めて、こちらを振り返った。
『そうだね……
華、緊張してるでしょ?でもね、緊張してるのを相手に感じ取られちゃダメなんだからね。
私は自信満々ですよって、いうのを感じとられること!』
少しの勇気はついたけど、それでもまだ不安だよね。
「できるかなぁ…… 」
『大丈夫!なんとかなる!』
その大雑把な感じは少し怖いけど、なんとかなる、きっとなる。



![【完】[短編]君の隣には彼がいるけど僕の上には君しかいない。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.797/img/book/genre1.png)