『問題は情報量よりも説得能力じゃねーか?』
ずっと智也の隣で黙っていた人が、ついに口を開いたと思ったらこれだ。
昨日、少し優しいと思っていたら、それをも覆す言葉。
本当、呆れて言葉も出ない。
それに加えて、ちょっと理解ができないことを言い出した。
「はぁ… 今度はなにが言いたいんですか?」
『だからさ、情報に頼るんじゃなくて、どうすればその少ない情報量で、相手のことをできるのかを、考えろってこと。
情報がないなら、ないなりに出来ること探せよ!なにができるか考えろよ!諦めてんじゃねーよ!』
花巻のごもっともな発言に、私も思わず、反省の言葉を述べた。
「ご、ごめん… そうだよね。最後まで諦めちゃだめだよね…… 」
『俺もちょっと言いすぎた。悪い。』
なんか、気のせいかな?今回の件は、いつもより花巻が、取り乱している気がする。
いや、きっと気のせいだよね。
花巻に限って、そんなことがあるはずがない。
『ちょっと頭冷やしてくるわ。』
『飛鳥!もう10分前!』
智也の声も無視して、いつもの空き教室を出ていった花巻。本当、もうなにがなんだか分からない。



![【完】[短編]君の隣には彼がいるけど僕の上には君しかいない。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.797/img/book/genre1.png)