【完】ライト・アンサー 〜正義が正しい答えとは限らない〜



『“命が欲しけりゃ” をなめない方がいいかもしれないな。殴って意識を失わせるってことは、相手も結構本気だぞ?
どうする?辞めるか?』


脅すようにニヤッと笑ってきた花巻。彼には〝死〟に対しての怖さがないのだろうか。いや冷酷な彼のことだから、怖さのかけらもないのだろう。

そんな冷酷な花巻に私は一言、言い返してやった。


「で、でも!だからといって手を引くわけにはいかないよ!」


花巻は私からの予想外の言葉が返ってきたことに驚いたのか、


『お前、命はない、って脅されてんだぞ?お前は怖くないのか?』


まだまだ余裕そうに、そしてまたお決まりの怪しい笑みを浮かべて、聞いてきた。さすがの私もそれには若干ビビった。


「そりゃ、怖いよ!怖いに決まってんじゃん!でもお母さんと約束したんだもん!悪にかならず勝つって。
お母さん言ってたから!
〝正義は必ず悪に勝つ〟って言ってた!だから私はそれを信じるよ!」


花巻を黙らせるため、私の思いを嘘つかず全て正直に告げた。花巻も呆れたようにして、


『勝手にしろ。命は保証しないからな。』


そう言うと、一人で部屋を出て行ってしまった。