「うん……!わかったよ!わかった!お母さん!絶対に勝ってみせるからね!!ちゃんと天国から見ててね!」
瞳からでようとしている涙を最小限に抑えて、強く頷きながら、お母さんに誓った。お母さんはニコッと笑って話し始めた。
『頑張るのよ。あ、あと、むやみやたらに、人のことを信じすぎちゃダメよ?裏切られたときのショックと悲しみが大きくなるだけよ。
まあいいわ。とにかく気持ちが大切よ!
分かったなら行きなさい。いつまでもいつまでも大好きよ、華!』
お母さんは私の体をグルグルグルと半回転させてから、背中をガツンと強く叩いた。
その行動を合図にお母さんは、パラパラパラと砂のように崩れていった。
私は慌ててお母さんに返事をした。今返事をしないと、もう会えないって分かっていたから。
「わ、わたしも!私も大好き!」
消えゆくお母さんの顔は、どこかニコリと笑ったような気がした。
間もなくして、今まで見ていた景色も上下から消えていき、最後に真ん中も消えて真っ黒になった。
上映終了した映画のように、さっきまで見ていた明るい景色は、どこを見回しても〝黒〟が広がっていた。
そして再び明るくなったと思ったら、そこには花巻と智也がいた。
「あっ、華!起きたね!良かったー!
もうこれ二回目だから焦ったよー… 」
お母さんがいなくなった…
そう思ったらこの2人がいた…
またこの二人に助けてもらったんだ……
この二人は私のヒーロー…… いや、命の恩人だね…!
なにをしてても、私がどこにいても見つけちゃうんだもんね。



![【完】[短編]君の隣には彼がいるけど僕の上には君しかいない。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.797/img/book/genre1.png)