「、、っ、つ、、ぅ」

あたしは、頭痛によって目が覚めた。
そこは、月明かりで照らされている学校の図書室で。

あたしの頭上にある椅子に座って足を組んで本を読んでる誰か。
だけど、その人はあたしに気づいたのか組んでいた足を地面につけてこっちを見た。

「目ぇ覚めた?大丈夫?」

それは、見たこともない美男子で。
奏斗と同じ切れ長の目。綺麗に整った唇にスッと高い鼻筋。そして、彼の瞳は漆黒のガラスのように透き通りながらも存在感を保っていた。

「っ、、あなたは?」
「俺は、、」

そう言って立ち上がった彼は本棚に本を戻した。
そして、その足元を見ると、、

「、、影が、ない、、」

もしかしてーー

「、、ゆ、ユーレイ、、?」
「まぁ、そうだな。」

そう当たり前のように答える彼。
髪質は、少し硬い感じで少し前髪が目にかかってしまっている。