ーーー
その日の放課後。

「今日あたし先生のとこにプリント出してきてだから先帰ってていいよ。時間かかるかも出し。」

昨日出し忘れたプリントを出さなきゃいけない。だから、舞友と奏斗に一言言った。

「いいよ。俺、待ってる」
「ううん。大丈夫、ありがとう。」

あたしは、嬉しさに胸が弾んだけどそれを堪えて返事をし教室を出た。


ーーー

「、、よし。これで全員ね。ご苦労様。」
「いえ。すみませんでした。、、それじゃ、あたしはこれで。」

と、耳に髪をかけてお辞儀をし出て行こうとした。

「あっ、石波さん。これ図書室に返してきてもらえるかしら。」
「図書室ですか?」

あたしの手に渡される一冊の星座の本。

「うん。お願いできる?」

朝の話もあって少し動揺したけど、別に信じてるわけじゃないから、、

「はい。わかりました。」
「ありがとう。」
「いえ、じゃあ、失礼します。」

そして、今度こそお辞儀をして職員室を後にした。