「彩ちゃん!一緒食べよ!」

「え?あ、いいよ!」



篠井君と一緒に食べると思ってたから、誘われてビックリした



友梨奈ちゃん、篠井君と一緒に食べなくていいのかな?



友梨奈ちゃんは、私が転入してからよく私に絡んでくる。もしかして私、 友梨奈ちゃんと篠井君の邪魔をしてるんじゃ?

ふと、2人が楽しそうに話してる所を想像したら寂しくなった。

自然と、友達と話している篠井君を見るとまたまた目があった


あ、やっぱり私って邪魔者しちゃってたんだ。
私と目があったのは友梨奈ちゃんの隣に"たまたま"いたからだ


目があった時はドキッとしたけど、邪魔者という考えにギュッと締め付けられた



もう一度、篠井君を見るとこっちに近づいてきた



「あ、私トイレ行ってくるね!」

「え?あ、待ってるねぇ〜」



私は慌てて、席を立ち逃げるように教室を出た。



トイレに行くって言ってたくせに、なんで屋上に来たんだろ



適当に進んでたら、屋上に着いていた



「…帰り」



まだ、学校案内されてないから帰り方が分からない。



「どうしよ〜」



ハァとため息をついてフェンスに体を預けた。




「あ」



ふと、下を見るとプールがあった。



そ〜いえば、ここの学校って特進と普通があったっけ。



そう、呑気(のんき)に思ってるとハッと我に返った



ここって、特進コースの所?!
もしそうなら余計、帰り道分かんないじゃん!!!



前、友梨奈ちゃんがプールの近くが特進コースなんだよ!と行ってたのを思い出した。



「嘘でしょ…」



とそのままペタンと座り、空を見上げた