あなたに出会えた奇跡

悠真が教室に入った後、私は４人に合流し、悠真がもう行ったことを伝えた。


「え、もう行ったの？あ、栞ちゃんも中入る？」


「いいんですか？」


「いいに決まってるじゃない。栞はお客様なんだし」


「じゃあ、入りたいです！！」


私がそう言うと、みんなは笑って私を教室の中に入るように促した。


促されるまま中に入った私は、とても驚いた。


生徒がケモミミと尻尾をつけていることは聞いたけど、内装が立派なことにとても驚いていた。


だって教室とは思えないぐらいに豪華なんだよ？


そこらのカフェみたいな内装。


テーブルクロスのしたから机の脚がのぞいてたり、黒板があったりと教室の面影はある。


それでも高校の学園祭でここまでやるのかってくらいに豪華だった。


驚いて呆然としている私に莉央ちゃんが話しかけてきた。


「驚いたでしょ？これ。この学校、行事にすごく力を入れてるのよね。全国トップレベルの進学校なのに、全然そうは見えないでしょ」


「う、うん。どこぞのカフェにいるのかと本気で思っちゃった」


「他のところもここに負けないぐらい豪華なんだぁ。栞、ちょっと覚悟してた方がいいんじゃない？」


「ええっ！？そ、そうなの？」


美桜ちゃんが言った言葉に驚いて、声を上げる。


ここが普通なのかな……


ちょっと感覚が違いすぎて想像できない……


「ちょっと、美桜。栞に変なこと言わないでくれる？」


「ごっめーん。栞がなんでも信じちゃうものだからつい」


と、そこに悠真が出てきて美桜ちゃんに注意する。


「え、嘘なの？」


「まあ、100%嘘ってわけじゃないけど……栞？」


悠真が私を呼んだけど、私の視線は悠真の頭上に釘付けだ。


「……悠真可愛い」


「え゛」


そう。悠真はカフェの衣装、ケモミミをつけて出てきたのである。


ちなみにオオカミ。