「それから長いこと栞と一緒にいて、ますます栞が好きになっていった。こんなことならもっと早く告白しておけばよかったね」


「え……え、えぇぇ!?だ、だって私と悠真が初めて会ったのって確か、私が入院していた時だから……」


「僕が6歳で、栞が5歳の時だね」


「そ、そんなに前から?」


まさかそんなに前から好きでいてくれたとは思っていなかったから、驚きと同時に、恥ずかしさも込み上げてきて、顔が赤くなる。


「そうだよ。なのに栞ってば、全然気付かないんだから」


「う……だって悠真、そんなそぶり見せなかったし」


「父さんとか母さんとか、栞の両親にも気付かれてたよ。周りの看護師さんとか患者さんにもね」


「えええ?」


「そんな大勢の人たちに気付かれてたのに。僕の気持ち。なのに当の栞だけが気づいてなかったんだよ。栞は好意に鈍いからね……」


「な、なによぅ……」


悠真が言ったことに納得がいかなくて、膨れてしまった。


でも、そんなに前から好いてくれているのはやっぱり嬉しい。


私だって、昔から悠真が好きだったんだから!


でも悔しいから言ってあげないっ。