秋になって涼しくなったし、日もだんだん短くなった。 だから夕方の今は少し肌寒くて薄暗い。 でも私が悠真を呼んだのはここ、屋上。 いつも来てるし、ここなら落ち着いて話せるかなって思ったから。 今日は平日だから、悠真は高校がある。 もう、終わっている頃だろう。 そう思っていたら、屋上の扉が開く音がした。 そこにいたのは、汗だくで息も絶え絶えになっている悠真だった。