「大丈夫だよ。先生にも、余裕だって言われたから」


「流石は悠真だね。でも、無理はしちゃダメだからね?」


「わかってるって。無理なんかしてないよ。栞に会いたいから来てるんだし」


「っ、わ、私だって悠真に会いたいけど……」


「大丈夫だよ。大学は絶対受かるから。むしろ栞に会えない方が辛い」


「……またそんな恥ずかしいことをナチュラルに」


「あはは、本音だからね。……顔真っ赤。可愛い」


悠真はそう言って、触れるだけの優しいキスをしてくる。


そんな悠真の行動も、恋愛初心者の私には恥ずかしくて、顔を背けてしまう。


「栞、まだ慣れない?」


「……こんなの一生慣れないよ」


「そう?だったらずっと栞の可愛い表情が見られるんだ」


私が言った言葉と、悠真が言った言葉。


"一生"、それと、"ずっと"。


他愛のない言葉に聞こえるけれど、私には重い言葉。


だって私は、もうすぐ死んじゃうから。





























………悠真をおいて、いっちゃうから。