そんな状態から5分くらいが立っただろうか。
ただ無言で夕暮くんに抱きしめられていた
自然と体の震えは止まり
私も彼の背中に腕を回していた。
「美歌、なにかあるならいつでも話して、俺のことも頼ってよ?」
突然そんなことを言い出す夕暮くんに
なにかで心の緩みがでてきた
涙が溢れていた。
「……でっ…も。言えない…よ。こんなの…。」
私…と言いかけて夕暮くんから離れかけようとしたところで
手を掴まれて
突然夕暮くんに"キス"をされた
「んっ…?!」
ずっと離してくれない唇をただ動かせずにいた
頭がついて行かない
なにがどうなってこーなってしまったのだろう。
そう考えていたら
やっと唇が離れ
また抱きしめられた
「突然ごめん…でもあんなに震えて辛そうな美歌…
見たくないんだ…。」
俺…と夕暮くんは私に何かを言おうとしていた
でも私はそれを聞こうとしなかった
怖かった。
夕暮くんなのに、なぜか怖かった
きっとあいつと会ってしまったから過去のことがでてきたんだ。

