LOVE物語3

ーside尊ー

「遥香、そろそろ帰ろうか。」


気付いたら、既に時計の針は20時を示していた。



「遥香!」



ベットから降りようと、身体を半分起こし立ち上がろうとしたけど、遥香はふらついていた。




「急がなくていいから。ゆっくり立ち上がろう。肩つかまって。」






俺は、遥香が倒れても大丈夫なように、前へ周った。





「尊、お腹空いた。」





「え!?」




「何でそんなに驚いてるの?」





「だって、遥香からそんな言葉聞くの初めてだから…」






「そう?私も人間だから。」






「じゃあ、今日は外食してから帰ろうか。」






「うん!」




それにしても、遥香からそんな言葉を聞けたことが今日1番嬉しかった。




ずっと、心配はしていた。




人の半分しか食べることが出来ないから、体重の変動は激しかった。





そんなに、変動が大きいと体力が奪われることだってある。




ただでさえ、身体が弱い遥香にとっては、1番辛いことでもあった。




少し、希望が見えたような気がした。





それから、外食を済ませてから家に帰った。






「遥香、先にお風呂入ってきな。」





「はーい。」





「遥香、今日はシャワーだけな。寒いから、身体冷やさないように、服を脱ぐ前にシャワーのお湯だして部屋の温度温めるんだよ。」





「分かった。」





それから、しばらくして遥香はお風呂から上がり俺の隣に座った。




遥香のほのかに香るシャンプーの香りに、うるさいほど心臓の鼓動は加速していった。




好きな人が身にまとう香りには本当に弱い。





「なぁ、遥香?」





「ん?」




遥香は、隣でずっと携帯をいじっている。




「遥香。」





「どうしたの?」




携帯をテーブルに起き、笑いかける遥香の表情。




思わず、遥香を抱き寄せ唇にキスを落とした。