遥香の手術は、次の日に行われた。



手術は、10時間にも及ぶ大手術だった。



なんとか、遥香の身体はもってくれた。



出血は多かったけど、無事に手術は終わった。



さすが親父だ。




「親父…。ありがとう。」




「まだ、お礼は早いよ。遥香ちゃんが目覚めるまで傍にいてあげなさい。」



「分かった。」



「近藤さん、山城さん。遅くまで付き合ってくれてありがとう。2人はもうあがりな。」



「いえ。私はここで遥香ちゃんが目を覚ますまで待ってます。」



「小児科の方は、ほかの担当医師に任せてあるので明日まではここにいられます。」




「遥香ちゃんは、幸せだな。こんなにたくさんの人に囲まれて。」



「大翔君、千尋ちゃん。忙しい中来てくれてありがとう。」


俺は、2人がここに来てくれていたことに深く感謝をした。



「いえ。遥香は、大切な親友なので。」



「俺達も、遥香が目を覚ますまではここにいます。」



「ありがとう。だけど、ちゃんと寝ておきな。仮眠室があるから、今日はそこで眠っていいよ。」




「私、仮眠室整えて来ますね。」


「あ、ありがとう。」



そう言ってくれたのは近藤さん。



それから、遥香は目を覚ますことなく一夜が過ぎた。