放課後、私の予想は確信に変わった。
葉山から届いた、たった二行の手紙。
そして、私の前を手を繋いで歩く葉山と渡先輩。
ギリギリの所で保っていたものが崩れ落ちた瞬間だった。
ルーズリーフの端切れに書かれた手紙を握りつぶす。
私は負けたんだ、渡先輩に。
片想いの恋にルールなんて存在しない。
どんな手を使ったって。
例え、ズルをしたって。
手にいれさえすれば勝ち。
葉山が渡先輩を選んだ。
これが、全て。
「もう……いい……」
「あや、ね……」
“なんで渡先輩と手繋いでるの⁉︎”
“その人は、私の手紙を抜き取ってた犯人なんだよ⁉︎”
“表では良い顔して、裏ではズルいことをするような人なんだよ⁉︎”
言いたい事はたくさんある。
そうやって言えれば葉山は戻ってくるかもしれない。
でも、もうどうでもいい。
葉山なんか知らない。
葉山なんていらない。
「もう、葉山なんて好きじゃない」
言葉とは反して、涙が頬を伝う。
何粒も何粒も。
それは、私の葉山への抑えきれない“好き”を表してるかのように。
「私…葉山のことぶん殴ってくる」
「花梨…」
「なんで?なんでよりにも寄ってあの人を選ぶの…?」
花梨は声を震わせ、ぐすっと鼻を啜る。
「あいつがこんなに馬鹿だとは思わなかった。でも、でも……」
部活終わりの昇降口はシンッと静まり返り、花梨の涙交じりの声がやけに響いた。
「それ以上に綾音は大馬鹿野郎だよ……」
そう言った花梨の目から、キラキラ光った雫が落ちた。
「好きじゃないとか言って……本当はまだ大好きなくせに……っ、こんなことになっても、葉山のこと好きで好きで堪らないくせに」
「花梨…泣いてるの…?」
「泣いてなんかない……素直じゃない二人のために泣いてなんかやらないんだから」
初めて見る花梨の涙。
それは純粋で、私の蝕まれた心に染みわたった。
空はすっかり夕日で赤く染まり。
緑の香りを乗せた心地いいそよ風が吹く。
中学一年。
梅雨の合間に、私の初恋は終わった。
葉山から届いた、たった二行の手紙。
そして、私の前を手を繋いで歩く葉山と渡先輩。
ギリギリの所で保っていたものが崩れ落ちた瞬間だった。
ルーズリーフの端切れに書かれた手紙を握りつぶす。
私は負けたんだ、渡先輩に。
片想いの恋にルールなんて存在しない。
どんな手を使ったって。
例え、ズルをしたって。
手にいれさえすれば勝ち。
葉山が渡先輩を選んだ。
これが、全て。
「もう……いい……」
「あや、ね……」
“なんで渡先輩と手繋いでるの⁉︎”
“その人は、私の手紙を抜き取ってた犯人なんだよ⁉︎”
“表では良い顔して、裏ではズルいことをするような人なんだよ⁉︎”
言いたい事はたくさんある。
そうやって言えれば葉山は戻ってくるかもしれない。
でも、もうどうでもいい。
葉山なんか知らない。
葉山なんていらない。
「もう、葉山なんて好きじゃない」
言葉とは反して、涙が頬を伝う。
何粒も何粒も。
それは、私の葉山への抑えきれない“好き”を表してるかのように。
「私…葉山のことぶん殴ってくる」
「花梨…」
「なんで?なんでよりにも寄ってあの人を選ぶの…?」
花梨は声を震わせ、ぐすっと鼻を啜る。
「あいつがこんなに馬鹿だとは思わなかった。でも、でも……」
部活終わりの昇降口はシンッと静まり返り、花梨の涙交じりの声がやけに響いた。
「それ以上に綾音は大馬鹿野郎だよ……」
そう言った花梨の目から、キラキラ光った雫が落ちた。
「好きじゃないとか言って……本当はまだ大好きなくせに……っ、こんなことになっても、葉山のこと好きで好きで堪らないくせに」
「花梨…泣いてるの…?」
「泣いてなんかない……素直じゃない二人のために泣いてなんかやらないんだから」
初めて見る花梨の涙。
それは純粋で、私の蝕まれた心に染みわたった。
空はすっかり夕日で赤く染まり。
緑の香りを乗せた心地いいそよ風が吹く。
中学一年。
梅雨の合間に、私の初恋は終わった。

