ズイッと距離を詰めてくる花梨に、私は一歩後退る。
「隠し事なんてない!ただ恥ずかしくて、反射的に隠しちゃっただけで」
花梨は私の一番の親友。
謝罪の手紙を書いた時も花梨におかしくないか何度も確認してもらった。
そんな花梨に隠し事なんてするわけがない。
本当に驚いて咄嗟に何でもないって誤魔化しちゃっただけだ。
私はコホンと喉を鳴らして改めると、「あのね」と昨日階段下でのやり取りを花梨に話した。
「文通ねぇ」
一通り話し終えると、花梨はニヤッと笑った。
「いいじゃん。秘密の文通、素敵だと思う」
「実は手紙が来るまで半信半疑だったんだけどね」
「協力するよ。誰か来ないか見張ったり。綾音一人じゃとちりそうだし。違う人の下駄箱にいれちゃったり?」
「花梨バカにし過ぎ!流石に下駄箱間違えたりしないって」
そんな事を言いながらも、かなり心強い。
入れる事に一杯一杯になって、誰かの足音とか気付かないなんてこともあるかもしれないし。
「それにしても葉山も意気地がないな」
「どうして?」
「付き合っちゃえばいいのに」
「は、はいぃっ⁉︎」
「だって両想いなら普通にそうするでしょ?」
何をそんなに驚いてんの、と言わんばかりにしれっと言ってのける花梨。
花梨の言う通り、両想いなら、ね。
でも、私達の場合は違う。
私は葉山を好きだけど、葉山は私のこと女として好きじゃない。
良くて妹ってところだと思う。
私がキョトンとしてると、花梨は「え?まさかのまさか?」と目を丸くした。
「あ〜、そういや綾音って鈍感だった」
花梨の言ってることが全く意味不明。
確かに鈍感って言われたことは無くはない…というか、結構言われるけど。
葉山の事に関しては敏感な方だと思う。
「隠し事なんてない!ただ恥ずかしくて、反射的に隠しちゃっただけで」
花梨は私の一番の親友。
謝罪の手紙を書いた時も花梨におかしくないか何度も確認してもらった。
そんな花梨に隠し事なんてするわけがない。
本当に驚いて咄嗟に何でもないって誤魔化しちゃっただけだ。
私はコホンと喉を鳴らして改めると、「あのね」と昨日階段下でのやり取りを花梨に話した。
「文通ねぇ」
一通り話し終えると、花梨はニヤッと笑った。
「いいじゃん。秘密の文通、素敵だと思う」
「実は手紙が来るまで半信半疑だったんだけどね」
「協力するよ。誰か来ないか見張ったり。綾音一人じゃとちりそうだし。違う人の下駄箱にいれちゃったり?」
「花梨バカにし過ぎ!流石に下駄箱間違えたりしないって」
そんな事を言いながらも、かなり心強い。
入れる事に一杯一杯になって、誰かの足音とか気付かないなんてこともあるかもしれないし。
「それにしても葉山も意気地がないな」
「どうして?」
「付き合っちゃえばいいのに」
「は、はいぃっ⁉︎」
「だって両想いなら普通にそうするでしょ?」
何をそんなに驚いてんの、と言わんばかりにしれっと言ってのける花梨。
花梨の言う通り、両想いなら、ね。
でも、私達の場合は違う。
私は葉山を好きだけど、葉山は私のこと女として好きじゃない。
良くて妹ってところだと思う。
私がキョトンとしてると、花梨は「え?まさかのまさか?」と目を丸くした。
「あ〜、そういや綾音って鈍感だった」
花梨の言ってることが全く意味不明。
確かに鈍感って言われたことは無くはない…というか、結構言われるけど。
葉山の事に関しては敏感な方だと思う。

