「へ?」
あまりにも突然で思いも寄らない言葉だったから、思わず変な声が出た。
だって、あの葉山がだよ⁈
私に会いたかった、だなんて……
そんな夢みたいなこと……
「係になればいち早く会えるし、綾音も喜んでくれると思ったんだけど」
「違う?」と真っ直ぐに見据えられて、ドキンと心臓が跳ねる。
顔が熱い。
それ以上に、胸が熱い。
葉山が私に会うために係になってくれた……
いち早く会いたいと、思ってくれた……
これが例え夢でも現実でも、今私は世界一の幸せ者かもしれない。
それぐらい奇跡に近い言葉だ。
「違わないっ!私も…私も葉山に会いたかったよ」
顔は真っ赤。
想いを口に出すって凄く恥ずかしい。
だけど、なんでだろう。
凄く清々しい気分だ。
「バーカ。最初っから素直にそう言え」
葉山は二ヒヒッと笑いながら、私の頭にぽんっと手を置く。
私より大きくてゴツゴツしてる手。
いつかこの手を当たり前のように握って隣りを歩きたい。
小学4年から始まった私の片想いが急速に駆け出した瞬間だった。
が、人生はそんなに簡単にいかない。
4月下旬。
あっという間に入学してから二週間が経った。
私の中では今頃、順調に、トントン拍子に葉山と進展していい雰囲気になってるはずが……
私と葉山の関係は後退の一途をたどっている。
「綾音、さっきのはないわ」
花梨は呆れたと言わんばかりに溜め息を吐いた。
「だって…だって……」
葉山との関係が後退してるのも花梨の盛大な溜め息の原因も全部、私。
なぜか葉山を目の前にすると頭が真っ白になってしまう。
何も話せず、目も合わせられず、しどろもどろになって終いには逃げる。
葉山の姿を発見したら会わないように隠れて、影から見つめるだけの日々。
さっきも葉山に突然後ろから声を掛けられたのに、振り返って返事もせずに走って逃げて来てしまった。
あまりにも突然で思いも寄らない言葉だったから、思わず変な声が出た。
だって、あの葉山がだよ⁈
私に会いたかった、だなんて……
そんな夢みたいなこと……
「係になればいち早く会えるし、綾音も喜んでくれると思ったんだけど」
「違う?」と真っ直ぐに見据えられて、ドキンと心臓が跳ねる。
顔が熱い。
それ以上に、胸が熱い。
葉山が私に会うために係になってくれた……
いち早く会いたいと、思ってくれた……
これが例え夢でも現実でも、今私は世界一の幸せ者かもしれない。
それぐらい奇跡に近い言葉だ。
「違わないっ!私も…私も葉山に会いたかったよ」
顔は真っ赤。
想いを口に出すって凄く恥ずかしい。
だけど、なんでだろう。
凄く清々しい気分だ。
「バーカ。最初っから素直にそう言え」
葉山は二ヒヒッと笑いながら、私の頭にぽんっと手を置く。
私より大きくてゴツゴツしてる手。
いつかこの手を当たり前のように握って隣りを歩きたい。
小学4年から始まった私の片想いが急速に駆け出した瞬間だった。
が、人生はそんなに簡単にいかない。
4月下旬。
あっという間に入学してから二週間が経った。
私の中では今頃、順調に、トントン拍子に葉山と進展していい雰囲気になってるはずが……
私と葉山の関係は後退の一途をたどっている。
「綾音、さっきのはないわ」
花梨は呆れたと言わんばかりに溜め息を吐いた。
「だって…だって……」
葉山との関係が後退してるのも花梨の盛大な溜め息の原因も全部、私。
なぜか葉山を目の前にすると頭が真っ白になってしまう。
何も話せず、目も合わせられず、しどろもどろになって終いには逃げる。
葉山の姿を発見したら会わないように隠れて、影から見つめるだけの日々。
さっきも葉山に突然後ろから声を掛けられたのに、振り返って返事もせずに走って逃げて来てしまった。

