だけど、うるさかった心臓はすぐに凍りついた。
私の目は葉山の後ろから出てきた小柄の女性に釘付け。
動揺からなのか、嫉妬からなのか。
一瞬、頭が真っ白になった。
「打ち合わせは終わり?」
「はい。葉山さんが担当だとスムーズに進むので助かってます。こちらは?」
倉本さんが私に気付き、目をパチクリさせた。
吸い込まれそうなほど透明な色素の薄い瞳。
ピンク色の艶々な唇。
きめ細かい白い肌。
微笑んだ顔、きょとんとした顔。その仕草。
この可愛らしい女性が倉本さん……
葉山が一生一緒にいたいと思った人……?
「西條?」
葉山の声に、ハッと我に返る。
「えっと、営業一課に配属されました新入社員の西條綾音です。よろしくお願いします」
「私は秘書課の倉本紗枝です。こちらこそよろしくお願いします」
ペコッと頭を下げる動作ですら可愛い。
守りたくなるようなタイプの女性。
ガサツで男っぽい性格の私とは大違いだ。
そして、その左手の薬指に光る物を見つけた時、目の前が真っ暗になった。
ヤバい……
私、自分が思った以上にショックを受けてる。
婚約者がいるって聞いてもそこまで動揺しなかったのに。
二人が一緒にいるのを目の当たりにして、泣きそうになってる……
「あの……私、課長にもう一つやれって言われてることがありまして……その、急ぐのでこれで失礼します」
誰の目も見れなかった。
素早くお辞儀をすると、足早に階段に向かう。
斎藤さんや倉本さんには失礼な態度だったかもしれない。
葉山の「え?おいっ」と慌てた声も聞こえる。
だけど、今止まって振り返って二人の姿を見たら、きっと泣いちゃうから。
私の目は葉山の後ろから出てきた小柄の女性に釘付け。
動揺からなのか、嫉妬からなのか。
一瞬、頭が真っ白になった。
「打ち合わせは終わり?」
「はい。葉山さんが担当だとスムーズに進むので助かってます。こちらは?」
倉本さんが私に気付き、目をパチクリさせた。
吸い込まれそうなほど透明な色素の薄い瞳。
ピンク色の艶々な唇。
きめ細かい白い肌。
微笑んだ顔、きょとんとした顔。その仕草。
この可愛らしい女性が倉本さん……
葉山が一生一緒にいたいと思った人……?
「西條?」
葉山の声に、ハッと我に返る。
「えっと、営業一課に配属されました新入社員の西條綾音です。よろしくお願いします」
「私は秘書課の倉本紗枝です。こちらこそよろしくお願いします」
ペコッと頭を下げる動作ですら可愛い。
守りたくなるようなタイプの女性。
ガサツで男っぽい性格の私とは大違いだ。
そして、その左手の薬指に光る物を見つけた時、目の前が真っ暗になった。
ヤバい……
私、自分が思った以上にショックを受けてる。
婚約者がいるって聞いてもそこまで動揺しなかったのに。
二人が一緒にいるのを目の当たりにして、泣きそうになってる……
「あの……私、課長にもう一つやれって言われてることがありまして……その、急ぐのでこれで失礼します」
誰の目も見れなかった。
素早くお辞儀をすると、足早に階段に向かう。
斎藤さんや倉本さんには失礼な態度だったかもしれない。
葉山の「え?おいっ」と慌てた声も聞こえる。
だけど、今止まって振り返って二人の姿を見たら、きっと泣いちゃうから。

