「それで散歩ついでに雅のトコにも寄って行こうかなって思って。雅の分も買って来たよ」
「えー、なーに?」
「プリン、好きだったよね」
「わっ、ふわふわプリンだ!あのコンビニにしか売ってないんだよねー!」
掲げられた袋の中を覗くと、三つ分のデザートが並んでいる。
「あ、愛梨(あいり)さんのも?」
「勿論」
残されたもう一つの行方もすぐに分かって、その優しさと愛情に自然と笑みが零れ落ちた。
愛梨さんというのは、わたしの伯母に当たる人だ。
母親の姉で、わたしは数年前彼女の養子に入った。これは親しくなった人にもあまり伝えていない話。わたしからすれば名字が変わった程度の認識だったのだが、どうも他人からすれば複雑な家庭環境を想像してしまうらしかった。恐らく両親は両親で健在だからだろう。

