「……っあ」
中に残された灰の中、深く深く。
手に纏わり付くような気持ちの悪い感覚に顔を顰めて更に腕を突っ込めば、指先が何かに触れた。
それを手探りで掻き出すように引っ張り出す。
「あ、った……!」
それが形となって姿を現した時、つい感嘆の声を漏らしてしまった。
目頭が熱を持つ。
灰色に薄汚れてしまったそれを握り締め、確かな重みを感じる。それだけで安心してしまえる自分はとても弱い。
ずっと――あの頃から抜け出したくてもがいている。
「あっれー、杉崎チャンじゃないのー」
不意に背後から聞こえてきた声に、何とか表情を整えた。頬に力を入れて、少しでも自分の弱さを見破られないように。
「ジョーさん」

