―――教室が、色めき立った。
「うっそ、朝から見れるなんて超ラッキーなんだけど!」
誰かが興奮を滲ませた声を上げて。
「えー、分かってたらちゃんとメイクしてきたのに!」
たちまち教室中の雰囲気が落ち着きを無くした。
「全員揃ってるとかヤバくね?」
低い声すら騒ぎ立て。
「俺、下行って見てくるわ!」
次々と足音が遠ざかっていった。
「あー、うざ。うっざ」
その中でしっかり間を空けて自身の感じている鬱陶しさを表現する友人の姿に、思わず笑ってしまった。誰も彼もが黄色い声を上げる中、彼女は微動だにせず眉を顰めて窓の外を睨み付けていた。

