「……ジョーさん」
最早後ろに敬称を付けて呼ぶのも煩わしい。
まだ直接危害を加えてきている訳でないと言っても、元凶である事に変わりはないのだ。
「あららー、まーた地味な嫌がらせだねえ。ダイジョーブ?」
「はーい、思ってもない事言わないで下サーイ」
台詞が棒読み過ぎて引く。
最後の一冊を抱えて、それら全て焼却炉の中に放り込んだ。
「お、捨てちゃうのかー」
「いやいや、どう考えてももう文字読めないデショー。てか出費痛し!」
故意的にボロボロに刃物か何かで切り裂かれた教科書達。使い道は無い。
これはもう精神的にというよりは出費的に痛手を与えて実質の被害を加えようとしているとしか思えない。中々頭の切れる首謀者である。

