この学校で彼等を悪く言うのなどミキくらいのものだろう。
一度でも彼等の耳に入れば最後――この街で生きていくのは困難になるらしい。所謂社会的制裁が加わるらしいと聞いて、ミキは鼻で嗤っていた。
普通に見えて普通でない。
いつでも視線が付き纏うという有名料を払いながらも、それ以上の自由と勝手を手にしている彼等に向けられるのは、羨望、憧憬、畏怖の念だ。
彼等は何処に居ても何をしていても目立つ。
聞いた話によると今時流行りのSNSでは彼等に関する目撃情報のスレッドなども立ち上がっているらしい。
「聞-いちゃった」
授業開始まであと数分というところ。
彼等の野次馬としてクラスメイトが居ないからと言い放題好き勝手に文句垂れていたミキの背後に、人影が現れた。

