自分でもバカみたいってわかっていた
こんなところに毎週来ても
もう先輩は来ないことぐらい
そんなことを考えて目をつぶっていると
ガチャリ・・・・
扉が開く音がした
振り返ると中島先輩がいた
「あ、おはようございます」
なにも変わらないような
怠そうな挨拶
先輩だ。
「あ…おはようございます
え?なんで…
受験は???」
眠かった体は一気に目を覚ました
「もう終わったよ
暖房…いいよね。
あ、ブランケット持ってるし貸して?」
久しぶりの再会なのに
先輩は前と変わらず怠そうで
うれしくて…うれしくて
心臓の音が聞こえてしまうんじゃないかとか
いろいろ考えている私にかまわず
私が肩にかけているブランケットに手を伸ばしてきた

