大輔くんは、私が泣き止むと

「考えさせてくれ」

とだけ言って、

あとはひたすら黙って一緒に歩いた。


その時間は

とても長かったようで短かった。

居心地が悪い気もしたけど、

この気まずい感じもまた

私と大輔くんらしいと言えば

らしいのかもしれない…。


「バイバイ、また明日」

私が言うと、

「バイバイ」

大輔くんは可愛らしく手を振ってくれた。