「…………」
照れながらの説明を聞いて、思わずふたりでプッと吹いてしまった。
竜憧くんて、なんか意外にかわいい。
「…………そっか。…………じゃ、私も帰っ」
「待って。…………上がってってよ。…………せっかくだから」
帰るって言いかけたその時、意を決したように彼が顔をあげた。
でも真っ赤だし、声が震えてる。
「狭いし、汚いけど、…………千歳さんがよかったら」
「っ」
そんなに一生懸命な顔をされたら、胸が高鳴っちゃうよ…………!
おかしい、ここドキドキするところじゃない!
別に竜憧くんが好きなわけじゃなーーいッ!
私はただお見舞いに来ただけッ!
………………ん?お見舞い?
そういえばなんで3日も学校休んだんだろう?
ぜんっぜん元気なんだけど…………?

