*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*




でも、"彼女じゃなかった"ことに、心底安堵している自分もいる。

「あ…………あの……ォ……」

しかしだからっていきなり二人も気まずい。

「ン?」

「……えっと、"シュウ"ってあだ名?今そう呼ばれてたよね?」

「…………あ?え?………ああ、名前?椿子は昔からオレをシュウって呼ぶんだ。"柊"はシュウとも読むでしょ?」

「あー、…………なるほど」

「…………」

「す、すごい綺麗な妹だね。……あ、なんかほんと、ごめんね?邪魔しちゃったみたいで。今、カメハメハとかなんか調べるって言ってたのに」

「…………は?」

何のこと?って顔の竜憧くん。1分前に話してたこと忘れちゃったのかな。

「…………あ。あー……聞こえてたんだ……恥ず……いやなんでもないよ、ハワイに銅像ある王様の名前。オレがカメハメハ大王だって言ってるのに、妹がハメハメハ大王って言い張るから…………ってどうでもいいよね、こんな話」