竜憧くんは、照れくさそうに頬をかき、
「たぶん誤解してるの千歳さんだと思う……、こいつはきょうだい。妹だよ。オレたち二卵性双生児なんだ」
いつも下ろしてる前髪を手でぐっとかきあげた。
妹!?
「竜憧くん双子だったの!?」
あらためて彼女の顔をじっとみつめた。
「はじめまして。私は椿子といいます。兄がいつもお世話になってます」
礼儀正しくお辞儀しながら、ニコッと微笑んだその顔、その瞳、そして輪郭、見比べると確かにとっても似ている。
"彼女"じゃ、なかった…………!?
燃えてるのかと思うくらい身体が熱い。よろっと、脚が縺れそうになる。
「……こ、こちらこそッ」
あわてて私も頭を下げた。すると、
「来てくれてとても嬉しいです!ふつつかな兄ですけど、これからも末永くよろしくお願いします!」
嬉しそうにそう言って、私の手をぎゅっとにぎりしめた。
「オイ!変なこと言うな!千歳さん固まってんだろ!」

