「…………ッ」
どうする、
まさか小海に勘づかれるなんて完全に想定外だ。
知らないって、とぼければそれまでだが。
でも、もうこうなったら潔く認めるしかない、それで学校にバレて退学になっても、千歳に軽蔑されても仕方ない…………よな。
目を閉じ、腹をくくった。
が。
"ああそうだよ"って言おうとした寸前、「なーんてさ!」と、小海は急に立ち上がった。
そして、絶句するオレに、
「そんなワケないよなァー!」
なんて無邪気に笑う。
「魔陀羅の総長って言ったらさ、ヤクザも怯むくらい冷酷で残忍で鬼畜って有名だもんなー。イケメン説もあるけど、3人くらい殺してるってネットで噂だしィ」
「………………!?(ハイ?)」
「ほんとなら刑務所行きなのを、部下に身代わりさせたっつーし、そんなヤベー男が、今さら高校なんか通うわけねーよなァー」

