「彼氏今ごろ家でなにしてんだろーな?寝てんのかな?どうせならオレともっと悪いことしちゃう?」
今度は肩を抱こうとしてきたから、本岐でむかっと来ちゃった。
「イヤだって!……離して‼」
大声を出したからか、周囲の人たちがこっちに注目。ナンパ男は今度こそ少し怯んだ。
「ンだよ、心配してやっんのに……!」
「あんたに心配してもらう必要ないから大丈夫」
きっぱり言い放つと、周囲から笑いが起きた。
「なにあれ」「フラれたんかよ」「かわいそー」「うける」「痴話喧嘩ならよそでやれよ」「ダッサ」
ヤジを浴びせられ、ナンパ男は悔しさと恥ずかしさからか真っ赤になった。
「テメェ、覚えとけよ」
そしてその怒りを私に向けて、よくある常套句を残して退散していった。
知るか!ばか!

