「…………は、い?」
「あの人を知ってんだろう?なら見つけられるよな?」
鷲尾は悠々と私を見下ろした。
どうやら試されてるらしい。
私は黙ってここにいる男たち、ひとりひとりを見渡した。みなマスクやフードで顔を隠してるし、誰も声を発しない。
「……千歳……っ」
隣の小海が焦れたように息をのんだ。
鷲尾はタバコに火をつけた。オレンジの炎が闇を照らす。
「…………いないよ」
「なに?」
「この中に竜憧くんはいないよ」
「…………」
絶対に見つけられる自信が私もあるわけじゃない。でもこの中に竜憧くんに似ているオーラを感じない。
私は黙って鷲尾を睨み返した。
「ここにはいないよね?そうでしょ?どこにいるの?私、会いたいの」

