「風邪でもないのに身体熱くなったり、夜中に突然会いたくなったり、悲しくないのに悲しくなったり、走ってないのに胸が苦しくなったり。自分の心臓の音、初めて聞いた。いろんなこと変わったの。ぜんぶ変わった。だからお願い、放っておいて!」
「……」
こんな恥ずかしいことを言う予定まったくなかった。でもこんな恥ずかしいことを口にできるくらい、いまは竜憧くんが好きだ。
竜憧くんが、私を変えた。
ただただ溢れ出る言葉を止められなくて、一気にぜんぶ吐き出すと、
さっきよりもさらに暗くなった空気のなか、泣きそうな顔で小海は私を見おろしていた。
私の肩を掴んでいた手が力なく落ちる。
「……わかったよ」
本当はぜんぜん分かってないけど、自分を納得させるようにそう呟いた感じだ。
ごめんって言ったら、小海はもっと傷つく。
だから「ありがとう」と呟くと、小海は唇の端を上げてぎこちなく微笑んだ。
「小学校からの腐れ縁だからな。心配してやってんだよ。……ただそれだけだよ……ッ」

